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ヴァレリーが目覚めたのは、10日後だった。
その間に会議が開かれ、ヴァレリーの処分は呪われた大陸での妖魔の討伐だった。
死刑という意見も多々あったらしいけど、レオナーさんと女王陛下が何とか頑張ったみたい。
女王陛下にその処分について、意見を求められたので、賛成と伝えた。
故郷を住みやすくしてくれるなら、文句はない。
確かにいまだにヴァレリーを許せない気持ちもあるけど、私には向こうの世界に両親も生きている。

子供はレオと名付けられて、大切にされている。
リオも弟ができてかなりうれしいみたいで、かわいがっているらしい。
今では王宮中のアイドルだ。

私は、あれから誰かの邪魔が絶対に入って、ザクセンさんと2人きりに慣れていない。
今日は久しぶりにザクセンさんが非番なので、ザクセンさんの家に行くことになっている。
ルイーゼに報告だ。
ザクセンさんの家に行くのにおかしくない格好でかつ、動きやすい格好が今日の服。
鏡を見ながら、行く前に再度チェック。
おかしくないよね?
リンとマリーさんはよく似合っていると言ってくれた。
あとはザクセンさんが迎えに来てくれるのを待つばかりだけど、落ち着かなくてさっきから鏡と睨めっこしている。
リンとマリーさんは用事があって今はいないから、余計落ち着かない。
もうそろそろ来ると思うから、部屋の外で待っとこうかな。



扉を開けると、ちょうどザクセンさんが来たところだった。
最近また髭が伸びて、すっかり出会った頃のザクセンさんに戻ってしまった。
この方が余計な心配しなくていいかもしれないと思って、何も言わない。

「おはようございます。迎えに来てくださってありがとうございます。」
私が笑うと、照れたように笑った。
「いや、行くところは本当に家でいいのか?行きたいところとかないのか?」
「行きたいところは、特にないです。ルイーゼには言っておきたかったけど、手紙では何だし、1人で行く勇気はなかったので、ちょうどよかったです。」
「じゃあ行くか。」
私が頷くと、歩き始めた。

「ザクセンさんの家って緊張しますね。ご両親は今いらっしゃるんですか?」
「家にはルイーゼ以外は出かけてるはずだぞ。親父には会ったことあるだろう。親父が美人だって褒めてたぞ。」
1回会ったね。いい印象でよかった。
「母親はたしか貴族の奥方の集会だな。性格はルイーゼによく似てる」
「どうゆうところが似てるんですか?」
「全部。」
う〜ん。微妙。



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ザクセンさんの家に着いて、応接室で待っていると、ルイーゼが来た。
かなり慌ててきたのか、髪が乱れている。
「来るなら先に知らせておいてほしかったですわ。」
ブツブツ文句を言いながら、私の向かえに座る。

「ごめんね。ちょっと報告があって。」
「あら、何ですの?」
ルイーゼの目が輝く。
何を期待してるんだろうか?
ザクセンさんと顔を見合わせる。

「俺たち付き合うことにしたから。」
「俺たちって、兄様と誰ですか?」
「俺と沙羅だよ。沙羅が目の前にいるだろう。」
「だって沙羅には、カイエン様かカール殿下がいるじゃありませんか。いくら兄様でもあの2人には勝てそうもありませんわ。」
ルイーゼが扇で口元を隠して、笑っている。
何だかザクセンさんが気の毒になる。
ザクセンさんはため息をついて、窓の外に視線を向けた。

「ルイーゼ、本当だよ。私とあの2人は何でもないし。私はザクセンさんと付き合ってるの。」
ピタッとルイーゼの笑いが止まり、まじまじと私とザクセンさんを交互にみる。
「ほんとですの?」
「うん。」
「沙羅も趣味が悪いですわ。体を鍛えることしか能がなさそうな兄様のどこがいいんですの?」
ひどい言われようだな。
いいところは、いっぱいあると思うけど。
ザクセンさんは、飄々とお茶を飲んでるから、全然気にしていないようだ。

「とりあえず、おめでとうございます。沙羅がわたくしの姉とは複雑ですけど、祝福しますわ。」
「結婚するわけじゃないよ。」
「そうですの?」
「うん。まだ結婚なんて考えたことないし。」
「でも沙羅は適齢期ですわ。お母様は沙羅の年には嫁いでいたはずですわ。ですからのんびりしていては、いけません。」
こっちって、向こうより結婚早いのか。
でも私たちはまだ付き合ったばっかりだし。
これからどうなるか、わからない。

「とりあえず邪魔者は退散しますから、ゆっくりしていってください。」
私が呼び止める間もなく、さっさとルイーゼは応接室から出ていった。
邪魔じゃなかったんだけど。

「ルイーゼには言ったし、俺の部屋でも行くか。」
ザクセンさんが立ち上がったので、私も続く。
ザクセンさんの部屋か。
緊張するよ。



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ザクセンさんの部屋は私が王宮て使っている部屋の倍ぐらいあった。
家具は高そうだけど、意外と物もないし、片づいていた。
ちょっとびっくり。
「綺麗にしてるんですね。」
「あんまり使ってないからな。普段は王宮内の騎士用宿舎に泊まってる。あっちは汚くて見せられたもんじゃない。」
なるほど。
騎士用宿舎は絶対近づかないようにしよう。

立ってあちこち見ていると、ソファを指されたので、ソファに座る。
ザクセンさんは向かえじゃなく、隣に座った。
応接室でも隣だったけど、あれはルイーゼが向かえに座ると思ったからだ。
2人きりで、こんなに近いと意識してしまう。
顔がまともに見れない。

私の手にザクセンさんの手が重なって、ビクッとすると、ザクセンさんが心配そうに聞いた。
「嫌か?」
「いいえ。ちょっと緊張しちゃって。」
「大丈夫だ。」
耳元でザクセンさんが囁くから、さらにビクッとしたけど、躊躇わずに手を握られた。
赤くなって俯いたら、顎に手が掛かって上を向かされ、唇が重なった。
この前みたいな濃厚なキスをされた。
舌に翻弄されて、声が漏れる。

やっと唇が離れたと思ったら、片手で体を持ち上げれて、ベッドまで運ばれた。
ちょっと待って、これって・・まだ心の準備が・・。
ベッドに優しく下ろされて、上から覆い被さるようにまたキスされた。
このままじゃ流される。

ザクセンさんの胸に手を当てて、押し退けようとするけど、びくともしない。
唇が離されて、手首を捕まれた。
「嫌か?」
「まだ心の準備が・・。それにどうしたらいいか・・。」
「大丈夫。俺に任せろ。」
ザクセンさんの目はとても優しくて、私は頷いた。

少し背中を持ち上げられたと思ったら、一気に背中のファスナーが下まで下ろされて、服を脱がされた。
下着姿になったので、恥ずかしくて手で隠そうとしたら、両手を捕まれて、できなくなった。
ザクセンさんの唇が、私の唇から徐々に下に下りてくる。
首筋をなぞって、鎖骨へ。
鎖骨から胸の谷間へ。

下着の上から、胸の先端を触られると、声が漏れた。
手のひらで下着越しに転がされただけで、かたくなってくる。
片手でブラが外されて、胸の先端を口に含まれ、舌で転がされ、甘く噛まれる。
「あっ。やっ。」

さらに手がお腹の下に伸びて、指で軽く擦られただけで、感じてしまった。
「あんっ。」
いつの間にか、下も脱がされている。

お腹の下で指を動かされながら、舌で胸の先端をいじられると、どうにかなりそうになる。
「あっ。んっ。」
ビチャビチャとお腹の下から音が響いて、恥ずかしいけど、自分ではどうしようもない。

指が抜かれ、男の人の部分を、お腹の下に擦られた。
「沙羅いいか?」
何がいいのかわからないまま頷くと、男の人の部分がゆっくりと入ってきた。
やっぱり痛くて、思わず背中にしがみついた。

最初はゆっくりと、徐々に速度をまして、何度も突かれると、痛みが快楽に変わってきた。
ザクセンさんの動きに合わせて、私の喘ぎが響く。
自分で信じられない淫らな声。
ザクセンさんが私の中で果てるのと、私が意識を手放すのは同時だった。



気がつくとザクセンさんの腕の中。
さっきまでの行為が思い出されて、耳まで真っ赤になる。
「あの、えっと。」
何を言ったらいいんだろう?
「体はつらくないか?」
「大丈夫です。」

「沙羅、結婚しないか?今すぐじゃなくていつかでいい。」
「私でいいんですか?後悔しても知りませんよ?」
「絶対後悔なんてしないさ。」
「じゃあ私より先に死なないって約束してください。」
「約束する。」
深いキスをされたから、次は私からキスをした。
いつまでもこの幸せが続くといいな。

そのあとたて続けに4回して、腰が立たなくなったので、魔法で治癒する羽目になった。
ザクセンさんを甘く見てたかも。









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