クスクスと笑い声が響いた。

一面真っ白。

色のない世界。

そこにいた。

「失敗しちゃったね。光と闇の精霊がつぶしあって終わると思ったのにさ。」
男が不満そうにつぶやく。

「思ったより光の精霊は冷静でしたね。そんなにあの世界を壊したいのですか?」
「それはそうだよ。僕たちより精霊が力を持っている世界なんて壊れちゃえばいいんだ。」
「あの世界を作ったのはあなただったじゃないですか?」
「作ったときは面白そうだと思ったんたよ。でももう面白くない。」
「わがままですね。」
女が呆れたようにつぶやく。

「僕だからね。」
「そうですね。これからどうするつもりですか?」
「う〜ん。しばらくは観察するよ。まだ精霊王は他にもいるし、他の精霊王が半身を見つけたらまた仕掛けるよ。」
「かわいそうに・・・。」

「炎も失敗、光も失敗。闇は面白くなさそうだし。次は誰かな?」
男が楽しそうに笑うと、つられて女も笑う。

2人の笑い声が響く。









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