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ークラウド視点ー


なぜ俺はここにいるんだろう。
本当はこんなことがしたかったわけじゃない。
沙羅を助けようと思っていた。
助けるつもりだったのに。
どこで歯車が狂ってしまったのだろう。
そうあの女に会ってからだ。
紫暗の髪と瞳の妖艶な美女で、闇の精霊王。



「後悔しているの?」
声さえも艶めかしい。
「ご両親の仇を討つのでしょう?今度は私が手伝ってあげるわ。」
妖艶な笑みを浮かべて、女が近づいてきた。
「俺は・・。」
女の唇が俺の口をふさいだ。
女の舌が歯列をなぞり、舌を絡めとる。
深いキスを何度もされると理性が飛んでいきそうだ。
このまま女を本能のおもむくままな、抱いてしまおうか。
そうやって、幾度この女を抱いたか。
何も考えられなくなり、女の操り人形に変えられる。
快楽の檻に囚われてしまう。



ベッドに女を押し倒し、女の服を乱暴にはぎ取ると、その豊満な胸に顔を埋めた。
胸の頂を口に含んで、舌で転がすと、女の淫らな声が響いた。
「ああっ。」
もっと淫らな声が聞きたい。
何度も胸の頂をなめたり、軽く歯をたてたり、手のひらで転がしたりして、弄ぶ。
両方の頂はすでに硬くなっている。
片手で女の大腿をゆっくりとなぞり、指を秘所にのばす。
指を1本秘所に入れると、すでに潤っていた。
指を何度も秘所に出し入れすると、さらに潤って、指がベタベタになってきた。
「ああっ。いつまで待たせるつもりなの?私はもう待てないの。」
ああ、そろそろ俺も限界だ。
すでに服の中で硬く反り上がり、存在を主張している。

着ている物を全て脱ぎ捨てて、女の秘所を自分のもので貫いた。
十分に潤った女の中は、俺のほんの少し残っていた理性を粉々に砕いた。
俺は何度も女を貫いた。
女の淫らな声と、湿った秘所から漏れる液体の音と、俺たちの動きに合わせて軋むベッドの音だけが響いた。
絶頂をむかえ、俺は女の中にはなった。
けれどまだ夜は長い。
「まだよ。 まだ足りないわ。」
女の声を合図に俺のものは再び元気を取り戻し、また女の中へ。
何度も俺は女の中にはなった。



目が覚めると、すでに女はいない。
最初に女を抱いたときから、いつもあんな感じだ。
いつもあの女にどうしようもなく溺れてしまう。
あの女は俺なんか見ちゃいない。
俺たちにあるのは、ただの快楽だけだから。
また今夜もあの女は来るだろう。



シャワーを浴びて、着替えると頭がすっきりしてくる。
グラスの酒を一気にあおる。
あの女に会ったきっかけは、沙羅を狙っているヴァレリーを探っていた時だった。
ただ沙羅の助けになりたくて、一心に探していた。
沙羅にかけられた賞金の出所を手がかりに探っていくと、あの女にぶつかった。
まさか精霊が絡んでいるとは思わなかった。
あの女はから聞かされたのは、俺の育ての親が、沙羅を捕まえるための噂の犠牲者だということ。
沙羅は悪くないと頭ではわかっているのに、あの女のそばにいると、どんどん沙羅への憎しみが膨らんでいった。
だから、あの女に渡されたピアスを、知人に渡すように頼んだ。
それが沙羅に呪いをかけるものだと知っていたけど。

その次は沙羅にとどめをさせと、剣を預かり、呪われた大陸の海の中に送られた。
目の前には巨大な妖魔に捕まって、意識のない沙羅。
気がついたら、妖魔を殺して、沙羅を助けていた。
巨大な妖魔は、剣を一振りで霧散した。
特殊な剣だったのだろう。
沙羅を浜辺まで運んで、殺そうとしたものの、できなかった。
沙羅を殺したくない。
でも沙羅は俺を恨んだだろう。
もう沙羅が俺に笑いかけてくることはないだろう。
今の俺に沙羅のために何ができるのだろう?
国中に指名手配されては、どこにも行けない。
俺は、どうすればいい?
ああ、また夜がくる。
あの女がやってくる。



「あなたはもう私の物。あの女には渡さないわ。次は何を奪ってやろうかしら。あの女は私の大切な、大切なものを奪ったんだもの。もっと、もっと苦しませてあげる。」
女の妖艶な嘲笑が響きわたった。








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